披露宴も中盤に差し掛かった頃、ビール瓶を持った元チームメートがやってきた。
白洲「結婚おめでとう御幸、それに」
全員「「「「「え??」」」」」
「ありがとう、健ちゃん」
全員「「「「「健ちゃん」」」」」
白洲とが微笑み合っていた。
倉持「へぇ・・・白洲とって幼馴染だったのか」
前園「高校時代、会話してたんか?」
白洲&「「してたよ」」
渡辺「同じクラスだった事もあったよね」
「そうそう。でも健ちゃん野球優先だったしね」
白洲「寮生活だったし」
渡辺「そういえば修学旅行の土産も渡してたよね」
白洲「八つ橋貰ったな」
渡辺「みんなで食べた記憶があるよ」
倉持「・・・・・・」
前園「仲ええんやな」
白洲&「「普通じゃない?」」
川上「息ピッタリだな」
御幸「どうした?倉持」
倉持「やっぱり子供の頃とか風呂に入ったりしたのか?」
白洲「それ、気にするところなのか?」
倉持「大事だろ!?」
白洲「ビキニ姿も見てるよ」
全員「「「「「なにっ!?」」」」」
「ちょっと健ちゃん、わざとイヤらしい言い方しないでよ」
白洲「面白くて、つい」
全員「「「「「え?嘘?」」」」」
白洲「嘘じゃないけど、幼稚園の頃だし」
倉持「で、風呂は?」
白洲「まだこだわるのか」
渡辺「倉持のこだわるポイントってわかりやすいよね」
倉持「なんとでも言え。で、どうなんだよ。御幸だって気になってんだろ?ヒャハ」
御幸「まあ、確かにな」
「お風呂もあれば同じ布団でも寝てたよ。言っておくけど幼稚園までだから!!」
前園「そうなんか?」
「健ちゃん野球チーム入っちゃったし」
全員「「「「「あー・・・」」」」」(みんな経験者)
渡辺「でも『健ちゃん』呼びなんだね」
「健ちゃんは健ちゃんだし」
白洲「俺も気にしてないしな」
倉持「白洲の彼女がヤキモチ妬いたりしてな、ヒャハハ」
白洲&「「それはない」」
「彼女いるよ?そこに」
そしてが指差した先には、彼女の親友が。
御幸「え?まさか」
「どうも。健二郎の彼女です」
倉持「え?!?」
前園「ほんまか!!!?」
渡辺「はヤキモチ妬いたりしないの?」
「え?二人に?ないない(笑)」
倉持「そうなのか?」
「だっては御幸君好きだし、健二郎も私が好きだし。私も健二郎が好きだし」
全員「「「「「あーはいはい」」」」」(クソッ!リア充め!!)
渡辺「そろそろ席に戻ろう。他の人が挨拶出来ないし」
そして全員がギャーギャー言いながらぞろぞろと戻って行く。
御幸「知り合いだったんだな」
「言ってなかったっけ?」
御幸「まあな。好きだった事とか無かったの?」
「ないなー。健ちゃんは健ちゃんであって、そういう対象じゃない。兄弟?その方が近いかも」
御幸「ふーん」
「もしかして妬いたりしてる?」
御幸「妬くってより羨ましいかな?」
「そうなの?」
御幸「自分の知らないを知ってるワケだし」
「まあ、今の私を健ちゃんは知らないんだからいいんじゃないかな?」
御幸「それこそ知ってたら怖えよ」
親戚「二人共、おめでとう!!」
二人「ありがとうございます」
そして挨拶に来た親戚の誰かと話を始めた。
2017.05.14