第三話



9月11日。

この日は私にとって初の練習試合となった。

相手は同じグループ学校の梟谷。

「へいへいへーい!新しいマネージャー来たのか」

「おう、だ。これは木兎で梟谷の名ばかりのキャプテンだ」

「そうだ!俺が名ばかりの・・・って、バカにしてんのか!?」

「それ以外に聞こえたのか?」

「どういう意味だ?」

「はいはい木兎さん、黒尾さんの掌で踊ってますから」

「え?そうなのか?俺、この掌に乗ってないぞ?」

です」

「ま、こんなんだけど一応全国の5指に入る選手だから」

「へぇ・・・凄いんですね」

「そうだ!凄いんだぞ!!」

「こういう人なので気にしないでください。副主将の赤葦です」

「さらっと無視した!?にしても綺麗な子が良く引き受けたな」

「綺麗だなんて・・・正直にありがとうございます」

「見かけだけだけどな」

「山本クン?半殺しは右半分と左半分どっちがいい?」

「いや~~~今日もさんはお美しいですね~あ、アイス2本にしましょうか?」

「ハーゲンでいいよ」

「それ高くなってね!?」
「右と左、どっちがいいかなー。行こうか、山本クン」

「ひええぇーーーーーー!!!!!」

「成仏しろよ」

「メンバーチェンジ誰にすっかな」

「助けてあげないんですね」

「アイツ、赤葦と同じ学年だ」

「そんな感じしました」

「え?どんな感じ?」

「いや、木兎は黙ろうか」

「え?なんで??」

「話が進みませんので」

「まあ、まだ初めて2週間経ってないし?居残るかわからんけど、まあ、いたらヨロシクしてやってくれ」

「ああ、はい。気が合いそうな感じがしますし」

「系統は同じかもな」

「バス?」

「凄いな木兎、そこでバスって回答は珍しいぞ」

「え?そう?」

「変な所で天才っぷり発揮しますからね」

「そうか~俺って天才だったのか~はっはっは!よーし、試合始めるぞー!」

「俺らまだアップもしてねえよ」

「さっさとやって始めようぜ!」

そして練習試合が始まった。


2016/12/06