うたの☆プリンスさまっ♪

黒崎蘭丸

濡れた声が続きを誘う

ドラマの撮影なら日帰りか数日の泊りで済むが、映画となるとそうはいかない。

今回は田舎の学校が舞台の話しで、山にある廃校を借り切っての撮影だ。

周りにホテルも無いから、撮影で使わない教室に寝泊まりしている。

食事をもスタッフが給食室を使って3食作っているらしい。

ココまで来ると合宿の様で面白いと思えた。

「それじゃあ、買いだし行ってきます」

「狭山さん、俺も連れってってくんない?」

「良いけど何か欲しいなら買ってくるけど?」

気を利かせてくれてんだろうけど目的は買い物じゃない。

けれどそれを大っぴらに言えない事情がある。

30分下山すると駅があり、その周辺のスーパーにスタッフが数人駆け込んだ。

俺はスタッフとは別行動し、駅周辺をウロウロする。

するとターミナルに入ってくるヘッドライトが見えた。

見慣れた赤のステーションワゴンが俺の隣に停まる。

「薄着でウロウロしないでって言ってるのに」

「そんなに寒かねえよ」

助手席のドアを開けて乗り込み、手早くシートベルトをして少しシートを倒す。

そしてサンルーフのインナーカバーをずらして星空が見えるようにする。

腕を組んで流れる景色を見ながら、自然と目を閉じた。



「ええ、はい・・・・・・そのように本人に伝えます・・・・・・」

話声が聞こえて目を開ける。

サンルーフの景色は動いていない所を見ると、車が停まったらしい。

そして自分の体にはブランケットが掛けられていた。

運転席側を見ると、がスマホを操作している。

手を伸ばして彼女の髪を耳に掛けると、左手が「待って」と言うように動いた。

シートベルトを外してシートを倒し、後部座席に移動する。

そしてブランケットを取ってシートを戻す。

次に後部座席のシートを倒し、フラットにする。

「そう・・・・・・うん、だからちゃんと目覚まし掛けてね?はい、おやすみ」

ピッと言う電子音の後に「ふう」とため息が聞こえた。

そして運転席のドアが開閉し、次に後部座席のドアが開閉した。

「さむっ!!!」

「中で移動しろよ」

「スカートだもん!」

「誰も見てねえ」

「そういう問題じゃない」

放っておけば続きそうな言い合い。

ブランケットで彼女をくるんでシートに押し倒し、その唇を塞ぐ。

「んっ・・・」

彼女の腕が腰に巻かれ、背中を撫で上げられた。

俺も負けじと彼女のウエストからセーターの中に手を入れる。

腰の辺りからゆっくりと背中に手を滑らせ、ブラジャーのホックを外して柔らかな膨らみを握りこむ。

手の中でフニュフニュと形を変える胸。

次第に固くなってくる頂を摘み上げる。

その頃には彼女の手がベルトを外し、ボタンとチャックが下げられていた。

「積極的だな・・・」

「時間無いの」

「恋人とのセックスより仕事かよ」

「撮影の合間は・・・あんっ・・・」

色気より仕事を取りそうな恋人のセーターをたくし上げ、その頂に吸い付く。

丁度その時、俺の固く立ち上がり始めたモノが柔らかな手に握りこまれた。

1週間ぶりのセックスで正直長く持ちそうにない俺は、シートの足元に降りて彼女のストッキングと下着を取り去った。

そして露わになった部分に顔を寄せ、舌で舐め上げた。

「あぁんっ・・・」

甘ったるい声と同時に俺の髪に彼女の指が絡む。

「はぁっ・・・んっ・・・・・イイッ!」

山の中の誰もいない場所だからなのか、感じやすくなってるらしい。

彼女の中に指を差し入れれば、2本がすんなり受け入れられる。

「イっとくか?」

彼女が感じる部分を指でグリグリと押す。

「やぁっ・・・まっ・・・・・あんっ・・・」

腕をぐっと寄せて俺の手を止めようとする。

その腕の間で胸の谷間がくっきりと出来てそこにキスをする。

キスマークを残す為に強く吸い付けば、指がギュッと締め付けられて彼女がイったのが分かる。

空いている手でポケットからコンドームを取り出し、彼女のナカから指を抜く。

彼女の足を抱え込んで、ナカに一気に入り込んだ。

「やぁーっ!!!!」

「くっ・・・・またイッたのかよ・・・」

「あぁっ・・・・」

ゆっくりと彼女の目が開き、涙に揺れた瞳が露わになる。

自分が彼女をそうさせてると思えば、それも興奮材料でしかない。

ふと窓に目を向ければ、そこは一面曇っていた。

誰かが外にいるワケじゃねえけど、彼女との接点は多い方が良い。

顔を寄せてキスをすれば、おずおずと舌が出されてそれを吸い上げる。

するとナカが締まって俺の感情と性欲に余裕が無くなる。

体を更に密着させ、彼女のイイ所を擦る様にして腰の動きを早める。

ナカの締め付けに白旗を上げた。

「はぁ・・・はぁ・・・・」

「はぁっ・・・んぁっ・・・・・・」

彼女のナカから抜け出す時に、必ずは甘い声を出す。

その瞬間、もう1度出来るくらいの力を取り戻す。

素早くゴムを変え、シートに横たわって「今度はが上な」と言う。

「はぁ!?蘭丸ってそんなに性欲強かった?」

「お前のせいだ、バーカ」

「ちょっと休ませてよ」

「早く撮影所戻らないとだろ?マネージャー」

「こんな時に仕事持ち出さないで」

「はいはいっ・・・と」

彼女を抱きしめて体を回転させる。

すると俺の胸に手を置いて体を起こすのセーターに手を入れてもう一度愛し合った。



2017/10/19