ハイキュー!!
舌がなぞるやわらかな曲線
「彼女を紹介しないなら見合いさせるからね」
母親から脅迫じみた電話が来た。
「と、言うワケ」
「つまり見合いしたくないから彼女のフリをしろって事ね」
助手席に座る彼女は。
大学時代は恋人だったけど、今はセフレの様な相手だ。
いつもは適当に引っかかった女で遊んでいたが、今回はそういう女じゃ無理。
変に結婚を勘違いされても困るからを呼んだ。
「まあ、良いけど。これが最後の頼みだからね?」
「はいはい。今度高い店でも何でも奢ってやるよ」
「んー・・・それはいいや。鉄朗と会うの、今日が最後になるから」
「最後?」
「結婚するから」
運転してる視界の隅に捉えた左手のシンプルなリング。
「男いたのか」
「そういう事。だから最後」
「へーへー」
そして実家まで車を走らせた。
実家に着いてリビングに上がる。
そこには父親もいて、滅茶苦茶歓迎ムードだ。
はで両親の相手をし、いつ結婚するか等具体的な事は上手くいなしている。
お互い学生の頃から知っているから、突っ込んだ質問にもサラっと答えている。
時折困った目を向けられるが、面白いのでニヤっと笑って返す。
片眉が上がり、微妙に怒っているのが感じられた。
「泊まっていきなさいよ」
母親の一言で決まった予定。
は予定があるからと断っていたが、母親に押し切られた。
よっぽど女を連れて来たのが嬉しかったのか、大喜びでに纏わりついていた。
もで、本当の嫁みたいに母親と接していた。
そういえば結婚すんだったな・・・
という事は、既に相手の親とも会っているんだろう。
ソファで頬杖をつき、彼女の事を目で追っていた。
俺の視線に気づき、が微笑んだ。
何だか『結婚』という文字が俺の中で具体化した様な気がする。
先に風呂に入らせて、続いて俺が入る。
自室のドアを開けると、が電話をしていた。
「そう、悪いけど明日の予定・・・うん、ごめん。また連絡するね」
ベッドに腰掛け、彼女の背後から腰を抱きしめる。
「ピッ」という無機質な音がして、電話がヘッドボードに置かれた。
「なんだ、オトコか?」
「そう。明日の予定ずらして貰ったの」
「へぇ・・・」
腰から手をずらし、Tシャツの裾から肌をなぞる様に手を挙げて行く。
「ちょっと!」
「なに?」
「ご両親いるんだよ!?」
「だから?」
「あんたね・・・」
「結婚すると思ってんだから良いんじゃね?」
柔らかな膨らみを包み込み、掌に力を入れる。
先端を指でひっかき、彼女の背後から圧し掛かる。
「・・・っ、前提から間違ってる」
「いいから。聞かれたくないなら、声、我慢しろよ?」
肘を開くようにしてTシャツを捲り上げる。
首元で引っかかるシャツをそのままに、背中に舌を這わせる。
「・・・ぁっ」
枕に顔を押し付ける様にし、声を殺している様だ。
胸から手をずらし、そっと撫でる様に手を下げて行く。
臍を通り下腹部通り下着に手を入れる。
くすぐったさと快感の中間なのだろう、の体がビクビクとする。
「あれ?もう濡れてんじゃん」
「くっ・・・あんっ・・・」
濡れた入り口の上にある固くなった突起を強く擦れば、
はシーツをギュっと握り、枕に顔を押し付ける。
状態を起こし、の履いているものを全てずり降ろす。
露わになった部分に顔を寄せ、濡れた部分を舌で舐め上げる。
舌を差し入れ、指で突起をグニグニと潰せば腰が揺れる。
顔を離し指を二本差し入れ第二関節で折り曲げる。
そのままの状態で抜き差しすれば彼女のイイところに当たる。
「あっ・・・あぁーっ!!」
たまらず背を反らして達する。
入れたままの指はギュウギュウと締め付けられる。
「やっ・・・抜いてっ!」
「すっげー気持ちよさそうだぜ?」
「やぁっ・・・」
指はそのままでの体を仰向けにする。
それだけでも気持ち良いのか、ナカがギュウギュウと締め付けてくる。
下腹部に顔を寄せ、生え際から舌で下腹部から臍を通過し、胸の頂を通り首筋まで撫でる。
それだけでもの体はビクビクしっぱなしだ。
「すげぇな・・・」
「はぁっ・・・はぁっ・・・」
睨んできても色っぽいだけ。
彼女の足の間に体を入れ、指の代わりに自分のモノを宛がう。
足を抱え込み肩に乗せ、挿入と同時に状態を倒す。
「くっ・・・」
「ふっ・・・」
手の甲でギュッと口元を抑え込んでいる腕を掴み、ベッドに押し付ける。
「やぁっ・・・声っ・・・」
「そのままっ・・・出せよ・・・」
顔を左右に振り、イヤイヤをしてる姿が可愛い。
「てつろっ・・・キス・・・してっ・・・」
潤んだ瞳でおねだりされたらな。
彼女の足を広げ、状態を更に倒して密着する。
揺れる胸が気持ちいい。
そのまま顔を近づけ、舌を差し入れる。
熱い吐息と一緒に舌を絡ませ、腰を動かす。
手を解放してやると、俺の背に腕を回してきて体を密着させる。
「すっげー締め付け。いつもより・・・っ興奮してんのか?」
「鉄朗・・・だって・・・おっきっ・・・はぁっん・・・」
「すっげー気持ちいいっ・・・からなっ・・・出すぞっ・・・」
足を抱え込み、再びキスをする。
ギュウっと抱き着いてくるを包み込む様に抱きしめ、ガンガンと突き上げた。
彼女の頭を自分の右肩の付け根に乗せ、抱き合う様な形。
左手で同じシャンプーを使った髪を撫でる。
「なんか変だよ?」
「ん?」
「いつもこんな事しないのに」
「んー・・・」
確かに普段なら終わってからベタベタする事は無い。
自分の部屋に連れ込む事はしないから、シャワーを浴びて家に帰ってる。
自分の変化に一番戸惑っているのは俺だろう。
「なぁ・・・」
「んー?」
一日の緊張にセックス、多分もう眠いのだろう。
目を閉じたまま、聞いてるのか分からない返事をしてくる。
「結婚しねえ?」
「んー・・・しない」
「なんで」
「鉄朗のお嫁さんじゃ幸せになれなさそう」
「何でだよ」
「浮気されそう」
「しねえよ。付き合ってた時だってしてないからな」
「そうだっけ?」
俺は状態を起こし、彼女を押し倒す形になる。
下では目をまん丸にした。
「だから結婚しようぜ」
「するよ、他の男と」
「別れろよ」
「他の男に取られそうになったらソレ?」
「オトコの話し聞いても何も思わなかったけどな。母親といるのを見たら良いなって思ったんだよ」
「・・・・・・鉄朗」
「だから、結婚しようぜ?」
「・・・・・・プロポーズって真っ裸でするものじゃないよ」
「服着てりゃいいのか?」
「考えとく。今は眠い・・・」
抱き付いてきて眠る。
それを見て可愛いとか愛おしいって感情が溢れてくる。
自分の変化がかなりヤバいと思う。
を独占したくて仕方ない。
左手にある指輪が目に入らない様に抱きしめて眠りについた。
後日、改めてレストランを予約してプロポーズをしてOKを貰った。
プロポーズされていた男はいなくて、あれは自分で買った指輪だったらしい。
あれで俺が動かなければ、本当に終わりにするつもりだったらしい。
そして俺達はすぐ式場探しを始めた。
「はぁ・・・・・・幸せだ」
「ソウデスカ」
「なに、は幸せじゃないの?」
「寄りを戻してからの鉄朗が気持ち悪いくらい優しい」
「前と全然違うモンな」
「うん。気持ち悪いくらい別人」
「まあ、愛しちゃってるから?」
「ソウデスカ」
俺はニヤニヤしながら彼女の手を引いて家まで歩いた。
2016/08/25