ハイキュー!!
青春思春期
学校生活にハードな部活動を終え、勉強に飯に風呂にと日常生活を終えようとした瞬間に届いた研磨からのメールで一気に目が覚める。
【家 たすけて】
急いで電話を掛けるけど研磨は出ない。
上着を羽織って急いで家を出て研磨の家に向かう。
インターフォンを鳴らしておばさんに鍵を開けて貰い研磨の部屋のドアを開ける。
「研磨っ!!!!」
「あ、来た」
当の本人はベッドに凭れかかりながら呑気にテレビゲームをしている。
思わずへなへなと座り込んでしまった。
深呼吸をして「何なんだ、あのメールは!」と声を張り上げると「ベッド」と答えが返ってきてそこに目を向ける。
ベッドでは掛け布団がこんもりと盛り上がっている。
近付いて誰が寝てるのかを確認すると、そこにはもう一人の幼馴染のが背を向けて寝ていた。
「なんでがここで寝てんだ?」
「おばさん達が夫婦水入らずで海外旅行に出かけたんだって。一人が寂しいらしくて昨日から来てる」
「相変わらず仲好いんだな、おばさん達」
「だね。それで昨日、に蹴られてベッドから落とされたからクロを呼んだ」
「は?昨日?一緒に寝たのか?」
「そうだけど?クロだって一緒に寝てたじゃん」
「俺は小学校低学年までだぞ」
「そうだっけ?まあ、いいや。連れてってよ」
「どこに?」
「クロの家でもの家でも」
1人でゆっくり寝たいからと研磨に言われ、とりあえずベッドの脇に移動しての肩の辺りを叩いて「起きろ」と言った。
するとは「ん~」と声にならない声を出しながら仰向けになるけど目は開かない。
「お~い、~」
もう一度声を掛けるとの目がゆっくりと開いていく。
そして手が伸びて来て「てつろ…」と甘ったるい声で言いながら、その手が首に巻き付いてきて思わずベッドに倒れこみそうになるのを手を着いて何とかしのいだ。
寝起きのせいなのか、生暖かい吐息が耳にかかる。
しかも昔は無かった女らしい膨らみが、自分の胸に柔らかく押し付けられる。
「ちょっ……!?」
「……え?」
その瞬間、の目が覚めて腕が離れた。
上体を起こしてベッドに腰かけると、も目を真ん丸にしながら上体を起こしていた。
「やっと起きたか」
「なんで鉄朗が……」
「研磨に呼ばれたんだよ」
「え?ちょっと・・・・・・研磨!!」
「もう良いじゃん」
「何が?」
「研磨のバカ!帰る!!」
が勢いよくベッドから起き上がって部屋を出て行こうとする。
だから俺も立ち上がって後を追う。
「ちょっと待て!送ってくから。研磨、詳しくは後で聞くからな!」
研磨はゲームをしたまま「ん」とだけ言った。
とにかく俺はおばさん達に挨拶をしてを追って外に出る。
冷たい風が体を包むけど、とにかくの後を追いかけて腕を掴んだ。
「待てって」
「離して!」
「こんな遅くに女一人でウロつくな」
「近いから平気!」
「良いから!」
「振った女に優しくするな!!!!」
「幼馴染を心配してるだけだろ」
「もう幼馴染でも何でもない。赤の他にっ!?」
余りにも聞き分けが無いから振り向かせてキスをする。
離れて行こうとする頭を固定して、唇を強く押し付ける。
それでも腕で突っぱねようとするから、近くの壁に押し付けて、もう一度キスをする。
するとやっと抵抗する気がなくなったのか大人しくなったので唇を離した。
「はぁ……責任取れよ」
「な、なんでよ!私のセリフでしょ!そもそも振ったのになんなのよ」
「振ってないんですけど」
「ごめんって言った」
「その続きを聞かないで逃げたの誰でしたっけ?」
「は?普通聞かないでしょ」
「聞けよ」
「……なに」
「今はバレーに集中したいから春高バレー終わるまで待ってって言おうとしたのに」
「はぁ!?」
「あーあ、チャンはボクのいたいけな心を惑わせちゃったね。それじゃあ、行こうか」
「は?ちょっ…どこ行くのよ!」
「の家」
「な、なんでよ!」
「セキニン、取ってもらわないとね。ちょうどの家は誰もいないみたいだし?ついでにお仕置きも受けて貰わないとね」
「なっ!?お仕置きって」
「研磨と寝た」
「その言い方やめて!研磨なんて姉弟みたいなもので」
「それでもダメ。妬きもち妬かせた罰を受けてもらいまーす」
「な、なにさせるつもりなの!?」
「ナニって……なんだろうね?」
まだギャアギャア騒ぐの手を取り、彼女の家に向かった。
その後の事は……まあ、想像にお任せします。
2019/10/18