ハイキュー!!

黒尾鉄朗

愛しあったその後で

「あつ・・・」

まだ春先だというのに暑くて目が覚める。

とはいえ部屋の中が暗いから夜中なのは間違いない。

暑いと思えるのは一緒に寝ているの体温もあるだろう。

彼女と付き合い始めて分かった事だけど、どうやら俺は彼女を抱きしめて眠るらしい。

歴代の彼女と寝る時も枕を抱きしめて眠っていたんだからが特別なんだと思う。

普段はしっかり者のは眠る時だけ子供の様な顔をしているのも理由の1つかもしれない。

自分にしか見せない顔ってヤツに男は弱い。

「あー・・・オッパイもか」

セックスをしてそのまま寝ている事が多々あって、起きると真っ裸で抱き合って眠る状態。

今もまさにそれで、彼女の柔らかい胸が自分の鍛えた胸板に当たっている。

そうなれば男なんて単純なもので欲が目覚めてくる。

幸い明日は土曜日だ。

毎日仕事を頑張って、家に呼べば不器用ながらも一生懸命料理をしてくれる。

綺麗に伸ばしていたネイルって奴も、今じゃ綺麗に短く切り揃えられている。

何でか聞くと「爪の後が・・・」と俺の背中に出来た傷が原因らしい。

自分の為に何かしてくれる気持ちが嬉しかったのを覚えている。

背中の傷ってのは男には嬉しいもんだけど、バレーボール選手という職業柄だと気になるかもしれない。

「あ、ダメだ」

彼女の事をあれこれ考えてたらシャレにならなくなってきた。

背中に回していた手を彼女の背中に滑らせる。

すべすべした背中がなぞっていて気持ちが良い。

「・・・ん・・・・・・」

触れるか触れないかの感覚で背中を上下し、ゆっくりと2つの膨らみの間に指を滑らせる。

湿った感覚を過ぎ、数時間前まで自分が入り込んでいた場所を撫でる。

このまま指を入れてしまおうか迷った末、横向きの彼女の背中をベッドにくっつける。

先ほどまで自分の胸を刺激していた2つの山が露わになる。

指で色の境目をグルグルとなぞる。

しばらくすると頂きの形が変わって主張してきた。

「・・・・・・んんっ・・・・・・」

もぞもぞと足が動くと同時に顔を横に向けた彼女の首筋が妙に色っぽい。

自分のこの欲はのせいでもあるんだ。

尖って来た頂をキュッと摘まむ。

「んんっ!?」

流石に目が覚めるだろうけどコトは薦めたいから頂きを食む。

「あぁんっ!」

はっきりとした甘い声で、彼女が起きたのが分かる。

「ちょっ!鉄朗!?」

名前を呼ばれたので彼女の上に乗りあげる様な形になり、彼女を固定する。

主張した胸が先ほどより自分を刺激して、下半身が堅くなったの自覚。

「2回じゃ足りない程愛してるよ」

「え?」

見てるだけで気持ちよくしてやりたくなるんだよねぇ」

「それって鉄朗がでしょ!」

「まあ、それもあるけど。俺の愛をわからせたくなる」

「充分分かってるけど」

「足りない」

顔を寄せて舌を差し出せば、ちゃんと絡めてくれる。

腕が甘える様に絡まってくる瞬間がたまらない。

「毎日気が狂う程好きだよ」

「わ、私だってちゃんと好きだし」

「愛が足りません」

「だって鉄朗が!」

「俺が?」

「―――ほんと、ずるいよね」

の愛を確かめてるんです」

「ちゃんと鉄朗を愛してます」

するりと腰に巻き付いたの足。

腕も首に巻き付いて来たからナマケモノみたいだなって思ったのは一瞬で、

彼女との愛に溺れて行った。


2018/04/10