ハイキュー!!

黒尾鉄朗

2人で1つ

遠征やら何やらで放置し続けた彼女の家の前でインターフォンを押すのを躊躇ったのは罪悪感からか、恐怖心からなのか。

キーケースから取り出した合鍵で開く扉に安堵して、部屋へと入る。

「おじゃましまーす」

部屋の中は静まり返っていて、とりあえず小声で挨拶をして、靴を脱いだ。

今日は日曜日で外は小春日和を通り越した夏日に近く、部屋の中は汗ばむくらいだ。

荷物を降ろして上着を脱ぎ、スクリーンロールの向こうにあるベッドを覗き込んだ。

「ぶはっ!!!!」

そこには愛しいが眠っていた。

何とも言えない姿で。

・・・・・・・・・・禁欲生活していた自分には、かなり衝撃的な姿で。

は暑がりで寒がりだ。

この時期になると薄着をして冬掛け布団で寝ている。

まさにタンクトップにショートパンツというスタイルだ。

けれど暑いのか布団を足に挟み、上半身は大の字でシャツが胸元まで捲り上がっている。

しかも!汗をかいて!!!!

まさしく自分が組み敷く姿がそこにあるのだ!!!!

ベッドに腰を下ろし、彼女を見る。

反動で目を覚ますかと思ったけど熟睡しているらしい。

ひとまずヘッドボードにあるエアコンのリモコンを手にして電源を入れて元に戻す。

そして、露わになっている彼女の腰に手を当てた。

「ん・・・・・・」

無意識なんだろうけど反対に顔を向けられてしまった。

晒された項にも汗が浮かんでいて、髪がくっついている。

「・・・・・・スイッチオン!」

晒された首筋に、思いっきり舌を這わせる。

「ん・・・ぁっ・・・え?・・・ちょっ!?」

「おはよう」

「え?鉄朗?」

「煽った責任、取ってください」

「なにいっ・・・あんっ・・・」

柔らかな膨らみをぎゅっと握りこんで指を動かす。

そうそう、この柔らかさ!

たまんねぇ!!!!

「まって!汗びっしょりだから!!」

「これからもう一汗流そうね♡」

「ちょっ!待ってっ・・・あっ・・・」

ショートパンツの更に中へと手を入れ、彼女の具合を確かめる。

「・・・・・・ここも汗かくのかなー?すっごい濡れて来たけど」

「ば、バカバカ!・・・あぁっ!!!!」

「知ってる」

彼女もまた禁欲生活だったのか、僅かな愛撫でも受け入れ態勢が整っていく。

自分の愛撫で乱れる様は、なんとも嗜虐心を煽られるものだ。

けれど自分にもその余裕はなく、彼女の中へ入る準備を整える。

「あー・・・やっとを抱ける」

「寝込み襲われた」

「セックスの最中みたいな姿で寝るな」

「はぁ?なにいっ・・・あんっ!」

「・・・・・・くっ・・・奥まで入っちゃった♡も待ってた?」

「・・・・・・っ・・・早く気持ちよくして」

まるで強請る様にキスをしながら抱き着かれたら、男として頑張っちゃうトコロで。

「了解」

彼女の膝裏抱えて、更に繋がりを深くした。


2018/04/26