黒子のバスケ
女の子がされたいシチュエーション 番外編
「ん?」
「どうかしたんスか?」
「これこれ」
後ろにいる涼太にも見やすい様に、手にしている雑誌をずらす。
「『女の子がされたいシチュエーション』?」
「そう」
「これがどうかしたんスか?」
「全部涼太がしてくれてるなって」
今の状態、正しく後ろハグで。
ソファに座る涼太の足の間に座ってる私を抱きしめる様にして携帯アプリをしてる涼太。
後ろハグは一緒にいる時は当たり前になっている。
寝る時は必ずと言っていい程、お姫様抱っこでベッドに運ばれる。
耳ツブも愛し合っている時に限らず、涼太は言ってくれるのだ。
肩ズンも並んでソファに座ってると高確率でなるし。
料理をしてて袖クルも結構ある。
腕グイは一緒に出掛けてると「危ないッスよ、っち」と引っ張られるし。
「おでこコツンは具合悪い時とかッスよね」
「そうだね」
雑誌を見ながら涼太も考えている様だ。
「でもオレ、壁ドンはあんました覚えないッスよ」
「いや、してる、結構な頻度で」
「え?マジっすか?」
「うん」
「えー・・・」
どうやら本人は自覚が無いらしいが。
と言うか、あまり口に出したくない・・・恥ずかしいから。
「いつしたッスか?」
「まだ考えてたの?」
「他のヤツと勘違いは有り得ないし・・・」
「絶対ないね」
「・・・・・・分かった!!風呂場ッスね?」
「っ!!!!?」
「風呂で欲情してるっち、激ヤバなレベルの可愛さなんスよね~」
「そういう事じゃなくて!」
すると私の体が傾いたと思ったら、ソファに押し倒される。
「っちは風呂場以外でも反則級にエロいんスよね。確かめさせて?」
そう言いながらシャツに手が入って来た。
この大きな手が私の全てを翻弄していく。
涼太の私の前でだけ見せる顔が好き。
その顔が見たくて拒み切れないのだ。
だから私も彼のシャツに手を掛けた。
2017/09/04