第三話
練習が終わってとと鉄朗の四人でご飯を食べに行った。
はが好きで、もまんざらじゃない様子だ。
店を出てにを送らせ、私は鉄朗が送ってくれる事になった。
「そんでチャンはいつボクの質問に答えてくれるのかな?」
「質問?」
「御幸一也との関係」
「ああ、それ。だから同級生だって」
「絶対違うね」
「何で言い切るのよ」
「あれは同級生って雰囲気じゃねえだろ」
「そうかな?」
「そんなに答えにくいのか?」
「だって他に言いようが無いんだもん」
「・・・・・・なんかあったら言えよ」
鉄朗はそう言って、私の頭をクシャっとした。
心の中で「ごめん」と謝った。
そもそも一也とは、きっちりと別れた訳じゃない。
正直言って―――未練タラタラだ。
それが悪い事なのは分かってるけど・・・けじめをつける時なのかもしれない。
けれど踏ん切りがつかないでいる理由から目を反らしていた。
目が覚めるとスマホが点滅している。
珍しい事では無いし、いつも通りタップして画面を起動する。
「―――え?」
メッセージアプリの通知に見慣れない文字が。
思わずそれをタップする。
確かに番号は変えてない。
彼から接触してくるとは思わなかった。
もしかしたら彼も引きずってくれてるのだろうか?
もうこれでケリをつけなくちゃダメなんだろう、それだけは分かる。
だから彼に会うと返事をした。
練習が終わってシャワーを浴びて更衣室を出る。
すると丁度練習の終わった男子と遭遇した。
「あれ?先輩出掛けるんすか?」
「ああ、うん。友達とね」
「良いっすね~。飲み過ぎないように」
「うるさい!」
ニヤニヤするに「ベー」と舌を出して手を振る。
背中からの騒ぐ声が聞こえたけど無視して足を進める。
「」
「ん?ああ、鉄朗。どうかしたの?」
「男とデートか?」
「はぁ!?」
「いつもならジーパンとかなのに洒落っ気出してんじゃん?」
「―――違うよ」
いつもながら本当に良く見てるなと思う。
と違って真面目な顔の鉄朗に違和感があった。
「鉄朗?」と呼びかけると腕を掴まれた。
「行くな・・・って言ったら、どうする?」
「え?」
真剣な目ってこういう事なのだろうか?
そのくらい真面目な顔をした鉄朗と普段と違う行動に、驚いて動けなかった。
2018/02/16