ハイキュー!!

及川徹

一番でも二番がいたら意味がない

ボクの幼馴染は岩ちゃんです。

そしてもう一人幼馴染がいて、と言います。

この間までカノジョだったけど「俺と岩ちゃん、どっちが大事なの!?」って言ったら「バカ徹」と言ってフラれました。

意味が分かりません。

「何でフラれたんだろ」

「なあ、徹、アイス食べたい」

「猛、空気読みなさいっていつも言ってるよね!?」

甥っ子のクールな態度・・・・・・は、いつもの事か。

岩ちゃんとは今までと変わらないのに、別れてからと話をしていない。

挨拶もしてくれなくなった。

「何で岩ちゃんとは今でも仲良しなのかな!?」

「何か言ったか?クソ川」

「岩ちゃんばっかりズルイズルイズルイ!!!!」

「フラれたんだろ?」

「そうだけどね!!」

と付き合い出したんだろ?」

「はぁ!?なにそれ!!!」

「告られたんだろ?」

「告られたけどね!断ってるし!!」

「そうなのか?」

「そうだよ!!」

「徹、お金」

「・・・・・・猛は俺とアイスどっちが大事なのかな?」

「アイス」

「だな。俺もアイス食いたいし。アホ川、金」

「岩ちゃんは自分で出してよね!!はい、100円」

「徹、セコすぎ」

「だからフラれたんだろ」

にはハー○ンダッツ買ってたし!!!!」

「元カノと可愛い甥っ子、どっちが大事なんだ?」

「元カノかな!!!!」

「だからフラれたんだな」

「徹、○ノ2つ買っても良い?」

「それだと消費税分足りないぞ。後120円貰え」

「ちょっと岩ちゃん?」

「セコイ男は嫌だってちゃんが言ってた」

「「ちゃん?」」

「俺のカノジョ」

「おぉ。やるな」

「えっへん!でもちゃん俺の事も好きって言ってた!」

「そうか、俺もだ」

「ちょっと待って二人共!」

「なに?」「なんだ?」

「俺の知らない所で何話てんのかな!?」

「でも徹が一番って言ってた」

「だな。それの何が不服なんだ?」

「俺はのオンリーワンでいたいの!」

は浮気でもしてたのか?」

「してないーーーい!・・・はず」

「ならいいじゃないか」

「俺と岩ちゃんと差が無い気がする」

「は?」

「徹、ガリガ○君なら2個買って良い?」

「だから猛、空気読みなさい」

「だったら金くれよ」

「はいはい。だからね、岩ちゃんへの好きと、俺への好きの違いがわかんない。圧倒的な差が欲しい!!!!!」

「それじゃあ買ってくる!」

「そりゃあ肉体関係があるかないかだろ」

「岩ちゃんとしてたら泣く!」

「つーワケで、さっさとコイツを何とかしてくれ、

すると店の中からと猛が手を繋いで出て来た。

だから!!何で手を繋いでるのかな!!!!

「甥っ子にまでヤキモチ妬くな、アホ川」

と結婚出来る可能性がある人はヤキモチの対象なんです!!!」

「よし、猛。俺が送って行ってやる」

「わかった!じゃあなー徹!」

と言って二人は帰って行った。

そして目の前には

どうしようと考えているとは「じゃあ」と言って踵を返す。

「ちょーっと待ったーーー!!!!」と彼女の腕を掴む。

すると無言で彼女は振り返って俺を見た。

あぁ・・・やっぱ可愛い。

とか考えてる場合じゃなーーーい!

「ごめん」

「・・・・・・何が?」

「変な事言って」

「ねえ、徹にとって一君は大事じゃないの?」

「・・・・・・大事だけど」

「私も同じだよ。徹の愚痴を聞いてくれる人だし」

「え?愚痴!?俺になんの不満が!!!!」

「徹はモテるし、誰からでもお菓子とか貰うし、チョコも貰うし、一緒に写真撮ったりするし」

「え?」

「私がヤキモチ妬かないとでも思ってるの?」

・・・」

「徹のばーか」

舌を出して「ベー」と言った後、は俺に背を向けて歩き出した。

ベーとした顔も、初めて嫉妬めいた事を言ってくれた事も嬉しかった。

「待ってよ、ー」

俺は彼女を追いかけて腕を引き、すかさずキスをした。

まだ怒ってるかと思ったけど、ふわっと微笑んだに安堵した。

そして彼女と久しぶりの恋人繋ぎをして家路についた。



2017/08/19