ダイヤのA
3.体育館
高校の体育の時間ともなると、男女が同じ事をする事が無い。
そして今日は男子がグラウンドで、女子は体育館でバレーボールの時間。
男子の目が無いと、案外女子は素が出る。
色気も無くなる。
女子高ってこんな感じが日常なんだろうな。
以前、同中の子と話してたら「女捨ててる」って言ってたし。
でも合コンとか男の子との時間も多いらしいが。
共学でも彼氏がいない私からすれば説得力あるお言葉で。
なので私も成績アップに向けて頑張る事に。
「試合終了!チーム入れ替わって」
運動は秀でる物は無いが好きな方で、特に球技は大好き。
ウッキウキでコートに足を踏み入れる。
先生のホイ ッスルで試合開始。
サーバーがボールを打つ・・・・・・けど入らない。
まあ、素人がやると、こんなもん。
「!打っちゃえ!!!」
私の隣の子がジャンプ。
そしてダイレクトに返って来たボールを打つ。
すると見事に相手コートにポトリ。
その瞬間、自分の足がグニャンとした。
「「え?」」
私はコートに倒れこむ。
「大丈夫!?!!!」
魅は見事に私の足の甲に着地。
その瞬間私は避けようと体を動かしたのがまずかった。
「っつ!!!!」
友達や先生が駆け寄ってくる。
足首が腫れて来たから捻挫だろうと。
なので保健委員が付き添って保健室へと向かう。
私より10センチくらい小 さい彼女の肩を借り、ヒョコヒョコと歩く。
渡り廊下にくると「あれ??」と声が掛けられる。
とりあえず声の方へと顔を向けると男子の面々が。
「怪我するなんて間抜けだね」
「ちゃんがちゃんの足を踏んじゃって」
「ふーん」
「今は小湊君の相手してる余裕無いわ~」
と足を進めると、体がフワッと浮き上がる。
「そんな足じゃ歩けないだろう」
「お?哲のヤツ、やるじゃん」
「だね。お姫様抱っこなんて洒落た事するなんてさ」
「えぇー!?ちょっ、まっ!重いから降ろして!」
「重くはないし、気にするな」
そこから私の記憶がございません。
2016/05/23